赤ちゃんの口呼吸はいつから?デメリットや治し方を徹底解説!
2018/05/17
赤ちゃんが口を開けて呼吸をしている気がする…
鼻ではなく口を使って呼吸をすることを口呼吸と言いますが、口呼吸は治した方がいいのでしょうか?
口呼吸のデメリットや治し方を徹底解説していきますよ!
赤ちゃんはいつから口呼吸になる?
実は新生児のころの赤ちゃんは口呼吸が苦手なんです。
その理由は胸郭が未発達だからなんですね。
体の構造上、腹式呼吸になるので鼻呼吸しかできないんですね。
鼻呼吸が出来ないという訳ではありませんでした。
できますが、不得意ということです。申し訳ございません。
また赤ちゃんはおっぱいを飲むために鼻呼吸でもあるんです。口呼吸だとおっぱいを吸いながら呼吸をすることができませんよね。人間の体ってよくできているなぁと感じます。
口呼吸のデメリット
疾患の原因にもなってしまうので注意しましょう。
有害なものが入りやすい
鼻呼吸であれば外気を体内に取り入れる際に必ず鼻を通ります。鼻の内部には粘膜があり、細菌やウイルス、ホコリなどの有害なものをある程度ブロックしてくれる役割があるんですね。
口呼吸の場合は鼻粘膜を通らずに外気が肺に取り込まれますので、有害な物質があった場合でも直接吸い込んでしまい喉まで運ばれてしまいます。
その結果、様々な病原菌に感染するリスクがあります。口呼吸をしていると風邪も引きやすくなります。
口や喉が乾燥する
鼻呼吸の場合は外気が鼻腔を通り、暖められて湿度を含んだ状態で喉に到達します。その結果、喉や気管支への負担を軽くする効果もあります。
口呼吸の場合は外気が冷たいまま喉に到達しますので喉を冷たく乾燥させてしまい、リンパ組織に損傷を与える危険性もあるんです。
また、、加湿も不十分になってしまい、肺胞の粘膜に吸気が馴染みづらくなりますので酸素がスムーズに吸収されないというデメリットもあります。口内炎や扁桃腺炎になるリスクも高まります。
虫歯になりやすい
口呼吸をすることで口の中が乾燥し、唾液の量が少なくなることにより菌が増殖しやすくなります。
唾液には溶けた歯を修復する働きや、汚れを洗い流す役割など虫歯を予防するための作用がたくさんあります。唾液が少なくなることによって虫歯になりやすく、また歯の着色や口臭の原因にもなってしまいます。
出っ歯になりやすい
通常、鼻呼吸をしていれば舌は上あごに吸い付いた形になっています。ところが口呼吸をしていると空気を取り込むために舌は上あごではなく下の方に位置しています。そのために上あごが上に広げられずに狭くなった分、歯の並ぶスペースがなくなってしまうんですね。その結果、前歯が前に出てしまい出っ歯になってしまいます。
たるんだ顔になりやすい
これは嫌ですよね。
口呼吸をしていると、鼻や上唇の辺りの筋肉をほとんど使いませんので筋肉がたるんでしまいます。
その結果上唇がめくれてたるんだ、ボケッとした顔に見られてしまいます。
顔つきとしては他にも二重あごになりやすい、あごがしゃくれやすいなどの特徴もあります。
また、呼吸をするために常に口を開けているため、緩慢な印象の顔つきになってしまいます。
睡眠時無呼吸症候群のリスクがある
口呼吸をしていると舌は口の中で下の後方に位置しています。
寝ているときに力が抜けて舌がより後方に行くと気道をふさいでしまい、睡眠時無呼吸症候群になってしまいます。
滑舌が悪くなる
舌が低い位置にあると舌が動きづらく、滑舌よく喋るのが難しくなります。
人間は舌をうまく使って喋っていますので、舌をよく動かせることが重要なんですね。
味覚障害になりやすい
口呼吸をすることで舌や口の中が乾燥し、口腔乾燥症になってしまいます。
いわゆるドライマウスと呼ばれるものですが、食べ物の味物質が溶け出しにくくなりますので味を感じづらくなります。
また、口の中が乾燥すると舌の表面にある味蕾という味を感じる細胞の働きが弱くなるのも原因の1つですね。
口呼吸をしているかの確認方法
赤ちゃんが口を開けているけど、口呼吸をしている訳ではなく、ただ単に口を開けているだけで鼻呼吸をしている場合もありますよね。
赤ちゃんが口呼吸をしているのか鼻呼吸をしているのか確認するためにはティッシュが1枚あれば簡単にチェックできます。
鼻の下にティッシュをかざして、ヒラヒラと動くようであれば鼻呼吸ができている証拠でもあります。
赤ちゃんの口呼吸はいつから?
赤ちゃんが口呼吸を始めるのは一般的に生後10ヶ月から1歳くらいと言われています。
生まれたばかりの赤ちゃんは口呼吸をやり方を知らないので全員が鼻呼吸をしています。ところが離乳食を始めるとこれまでおっぱいや哺乳瓶を吸いながら飲んでいたのとは違う方法で食事を採ることになり、このときに口呼吸を覚えてしまう赤ちゃんが多いようです。
また、喋り始める時期に口呼吸を覚える子どももいます。
赤ちゃんの口呼吸の原因
赤ちゃんは勝手に口呼吸になる訳ではなく、何らかの原因がある場合がほとんどです。
まずは鼻炎が疑われますので耳鼻科を受診するようにしましょう。
鼻が詰まっている
赤ちゃんは鼻が詰まっていても自分で鼻をかんだりすることができませんよね。
なのでパパママが気づいてあげて鼻を吸ってあげる必要があります。
専用のものも売っていますので、1つお家に置いておくと良いですね。
風邪による鼻炎
風邪を引いて鼻炎になってしまった場合には鼻呼吸ができなくなってしまいますから、口呼吸をすることになります。
鼻炎を放置してしまうと急性中耳炎を発症してしまう場合もあるのでしっかりと治すようにしましょう。
アレルギー性の鼻炎
ハウスダストやダニ、ペットの毛、ホコリなどのアレルゲンが体内に入ることで引き起こされるアレルギー性の鼻炎の場合もあります。
アレルギー剤が処方されることもありますが、原因物質であるアレルゲンを取り除かない限り治ることはありません。
アレルゲンは小児科やアレルギー科で検査をすることで特定することができます。
放置しておくと中耳炎などになってしまう可能性もあります。
口呼吸の治し方
口呼吸は早めに治して習慣化しないようにしてあげましょう。
効果的な治療方法を紹介します。
おしゃぶりを使う
口をふさいでしまうおしゃぶりを使って強制的に鼻呼吸をさせることも口呼吸を治す方法の1つです。
おしゃぶりにもメリット、デメリットがありますが、しっかりと理解して使うことで口呼吸を改善できるのであれば使った方がいいですね。
赤ちゃんにおしゃぶりは本当に必要?メリット・デメリットを徹底解説!
おしゃぶりをさせてしまうと癖になってしまいやめさせづらいのではないかと心配になってしまうパパママも多いかと思いますが、おしゃぶりをやめさせる方法はたくさんあります。
鼻呼吸にさせるため用のおしゃぶりというものも販売されています。
口呼吸は病気の原因にもなりますし鼻の病気が隠れている場合もあります。まずは口呼吸の改善を第一に考えたいですね。
口にテープを貼る
原始的な方法ですが、口にテープを貼って物理的に口から呼吸ができないようにしてしまいます。
実は口呼吸を鼻呼吸にする専用のテープというものが売られています。
こういうものを使うのも有効ですね。
声がけをする
これはパパママの言葉が分かる月齢が上がった赤ちゃんに対して有効な手段です。
口呼吸は無意識のうちにやっている赤ちゃんがほとんどですので、口呼吸に気づいたらパパママが「お鼻から吸って吐いてしようね」などと声がけをして鼻呼吸を意識的にできるようにしてあげましょう。
マウスピースを使う
口呼吸を治すための専用のマウスピースを口の中に入れるという方法があります。
マウスピースで口呼吸を治したいと思われる方は歯医者さんに行って相談してみてください。
口周りの筋肉を鍛える
口呼吸をしていると口が常に半開きの状態になっていますので、口周りの筋肉がたるみ、弱くなっていきます。
正しい筋肉の使い方を学ぶためにもまずは口周りの筋肉を鍛える必要があります。
この方法は歯科医が指導していることが多いので、電話などで確認した上歯科医を受診してみてください。
また、あいうべ体操という口呼吸を改善するための口の動きの練習も有効です。
まとめ
口呼吸にはデメリットが多く、疾患の原因にもなります。
歯並びが悪くなってしまったり、だらしない顔つきになってしまうのも親としては避けたいものですよね。
口呼吸はトレーニングで治すことができますので、パパママが気づいてあげて早めに治してあげるようにしましょうね。