赤ちゃんのへその緒、へそのごまや黒い塊の掃除・消毒方法
赤ちゃんはへその緒が付いた状態で生まれてきます。
その後、へその緒は取れますがへそが黒くなったり黒い塊ができてしまう場合があります。
へその緒や黒いへそのケア方法、消毒方法、気になるおへその病気などを詳しく解説していきます。
目次
赤ちゃんのおへそのケア方法
おなかの中で赤ちゃんはママとへその緒を通してつながっていました。
へその緒は50~60cmくらいの長さがありますが、出産時に3cmほど赤ちゃんのおへそに残して切られてしまいます。
赤ちゃんのおへそに残ったへその緒は1週間~2週間かけて乾いていき、固くなって自然に取れます。
へその緒が付いている状態のときは消毒液で消毒をしてケアをしますが、へその緒が取れた後も消毒をしてケアをするようにしましょう。
おへその消毒方法
ここでは消毒する場合の方法について紹介していきますが、へその緒を毎日きちんと消毒するか、何もせずに自然乾燥させるかは産院によって見解が違う場合があります。
事前に産院に赤ちゃんのおへそのケア方法を確認するようにしてください。
へその緒が付いた状態のおへそのケアは非常に簡単です。
- まず手をキレイに洗う
- 綿棒にマキロンなどの消毒液を付ける
- おへそのまわりを綿棒で優しくトントンする
たったコレだけでOKです。
沐浴が終わった後の清潔な状態でやってあげるのが一番良いので、消毒が終わったらおむつを履かせて完了です。
沐浴のとき以外にもおむつ交換時などに消毒をしても良いですが、消毒し過ぎも炎症の原因になりますので多くても1日3回までにしてください。
ちなみに我が家の場合は1日1回、沐浴後に消毒をしていましたが全く問題ありませんでしたよ。
消毒後はある程度おへそを空気に触れさせて乾かした方が望ましいですが、お風呂上がりで赤ちゃんもバタついていることも多いと思いますので乾燥は何となくで大丈夫です。
あまり奥の方までグイグイ綿棒を入れるのは厳禁で、あくまでも優しくトントンです。
へその緒から出血した場合
へその緒は赤ちゃんとママの胎盤を繋ぐもので、動脈2本と静脈1本が通っています。
へその緒が完全に乾燥するまでは赤ちゃんが泣いたりうんちをするためにいきんだりしたときに腹圧がかかって出血することがあります。
赤ちゃんのおへそから出血があるとパパママは驚いてしまいますが、焦らないで脱脂綿などで軽く押さえて止血してみて下さい。
すぐに止まるようであれば問題ありませんよ。
5分以上経っても出血が止まらないようであれば小児科を受診するようにしてください。
いつまでケアするの?
へその緒は1週間~2週間くらいで自然に取れますが、取れてしばらくはこれまでと同様に消毒液を綿棒に付けて消毒するようにしましょう。
いつまでやったらいいのかという目安はおへそが乾くまでです。
へその緒が取れたおへそは最初のうちは水っぽく、ジュクジュクしていたりしますが時間が経つにつれ、乾燥してきます。
乾燥したらもう消毒はしなくても大丈夫ですよ!
多くの場合は1ヶ月検診の頃までには乾燥してきますが、その頃までジュクジュクとしているようでしたら1ヶ月検診のときに相談してみてくださいね。
おへそが黒い汚れがある場合
へその緒が取れて完全に乾くと消毒をしなくなるので、お風呂上がりにもおへそのことをあまり気にかけなくなってきます。
しかし気づいたらおへそにものすごく汚れが溜まっていて黒っぽくなっていたなんてことありませんか?
この黒い汚れの正体とケア方法を紹介します。
おへその黒いモノの正体は?
おへその奥にある黒いものはへそのゴマと呼ばれる垢などのゴミやホコリです。
おへその形状がゴミが溜まりやすい赤ちゃんもいますが、ほとんどの場合は無理に取らなくても大丈夫なものです。
へその緒が取れたときに出血をしてそれが固まったものである場合もありますが、これも同様に無理に取らなくても心配ありませんよ。
おへその黒い汚れのケア方法は?
取らなくても問題ないんですけど、おへそが黒くて汚いとかわいそうだし気になるというパパママは優しく掃除してあげましょう。
お風呂上がりに赤ちゃん用の綿棒などで優しく拭き取ってあげる程度で大丈夫です。
また、お風呂に入る5分ほど前にベビーオイルやオリーブオイルをおへそにつけてあげて、お風呂で綿棒で優しく掃除してあげるという方法もあります。
どちらの方法にせよ無理に全部こすり取ろうとはせずに取れそうな分だけ優しく拭いてあげて下さい。
もし何も取れないようであればそのままにしておいてください。
大人もそうですが、おへその皮膚は薄くて弱く、デリケートな部分です。
あんまりおへそをいじっているとおなかが痛くなったりした経験ありませんか?
おへその黒い色は落ちない汚れのようで気になりますが、月齢の低い赤ちゃんにはよく見られるものですし年齢が上がるにつれて自然となくなってキレイなおへそになることがほとんどのようですので安心してください。
へその中の黒い塊は何?
おへその中に黒い塊がある場合はそれは出血した血が固まったものの可能性が高いです。
へその緒が取れたときに出血することは多いですし、赤ちゃんはおへそから少量の出血をしてしまうことはよくあります。
また、血と垢や汚れなどが混ざって黒い塊になっている場合もあります。
へその中の黒い塊の掃除方法
この黒い塊は取った方が良さそうですが、実はそのままにしておいて問題ありません。
強引に剥がすことによってさらに出血してしまう場合もあるので、基本的には放っておいて自然に取れるのを待ちましょう。
ジュクジュクしていたり悪臭がしたりしている場合はおへその病気の可能性もありますので小児科を受診するようにしましょう。
注意したいおへその病気
へその緒が取れた後にかかりやすい感染症があります。
おへその状態を観察することでわかりますので注意したいですね。
臍炎(さいえん)
へその緒が取れた傷口からブドウ球菌などの細菌が入って感染してしまう炎症です。
痛みを引き起こすこともあり、おへその周囲にまで感染が広がることもあります。
臍炎の症状
- おへそがジュクジュクと湿っている
- 膿や出血が見られることもある
- 触ると痛がることもある
- おへそがむくんで出っ張ってくることもある
臍炎の治療法
一番の治療法は清潔に保つことです。
過度に消毒したりガーゼで覆ったりする必要はありませんが、毎日のシャワーや沐浴で汚れを洗い流すようにしてください。
炎症がひどくなってくると抗生物質や抗菌剤を処方される場合もあります。
悪化するとおへそ以外の全身にも細菌が回ってしまう可能性もありますので油断できない炎症です。
臍肉芽腫(さいにくがしゅ)
臍肉芽腫とはへその緒が取れるときに一部がおへそに残ってしまい、それが細胞増殖してしこりになってしまう新生児特有のおへその病気です。
そのまま放っておくと細菌に感染しやすいので注意が必要です。
臍肉芽腫の症状
- へその緒が取れた部分に赤やピンク色の盛り上がったしこりのようなものができる
- 大きさは1cmくらいの小さなものから、おへそを覆ってしまうくらいの大きさのものまである
- おへそがジュクジュクしていたり出血を伴ったりもする
臍肉芽腫の治療法
しこりが小さい場合は硝酸銀を使って焼き切る治療を行います。
焼き切ると言ってもボールペンのような硝酸銀棒を使って数秒で済みますし、臍肉芽腫自体には神経がありませんので痛みを感じません。
なので赤ちゃんが痛がることもありませんので安心してくださいね。
しこりが大きい場合は糸で縛ってしこりの血流を止めて壊死させます。
糸を縛ったまま生活していると2、3日でしこりがポロッと取れます。
治療後はおへそを清潔に保つことを心がけましょう。
臍肉芽腫は細菌に感染して臍炎にもなりやすいです。
また、臍肉芽腫のしこりかと思ったら腸管とつながっていて腸の粘膜が飛び出していたなんてこともあるようなので自己判断せずに早めに小児科を受診するようにしましょう。
臍ヘルニア(さいへるにあ)
臍ヘルニアとは一般的に言うでべそです。
おへその下に腸が入り込んでしまうことで引き起こされます。
うちの子も1ヶ月検診のときに臍ヘルニア気味と診断されましたが3ヶ月ごろには普通のおへそになりました。
臍ヘルニアの症状
- おへその中に腸が入っているので抑えると柔らかく、ジュクジュクと音がする
- 泣いたりうんちをしたりすると腹圧でピンポン玉くらいの大きさになる
臍ヘルニアの治療法
臍ヘルニアは痛みを伴いませんし、赤ちゃんの体の発達や成長に影響することはありません。
生後3ヶ月ごろまではでべそが大きくなっていくことが多いですが、1歳までには9割以上は自然に治ると言われています。
1歳以降になっても自然に治らない場合は外科的手術をして治療をすることもできます。
1歳未満では小児科を受診しても経過観察になることがほとんどです。
治療と言っても医療用テープでおへそを圧迫するくらいです。
過度に触ったり引っ張ったりすることで炎症を起こしてしまわないようにパパママはしっかりと赤ちゃんを観察するようにしましょう。
まとめ
赤ちゃんのおへそは非常にデリケートなので過度に掃除をしたりすると逆に炎症を起こしてしまったりします。
基本的には放っておいて大丈夫なものが多いですので、ジュクジュクしていないか、膿のイヤな臭いがしないかなどを判断基準にして小児科に行くようにしましょう。
日々のケアはおへそに負担がかからない程度に清潔に保てばOKです。
お風呂上がりに日々変化がないかよく観察してチェックすることが一番ですね。